自営業者の住宅ローン審査は厳しい?自営業者の住宅ローン事情
住まいというのは人生におけるもっとも大きな買い物だと言われています。
だからこそ、一部の富裕層を除いてほとんどの方が住宅ローンを利用して、住まいを購入することになります。
ただ、この住宅ローンにも審査があります。一般的には自営業者は住宅ローンを組むのが難しいと言われているのですが、実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは、自営業者の住宅ローン事情についてお話していきたいと思います。
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自営業者は確かに難しい部分がある
結論から言ってしまうと、自営業者だからこそ住宅ローンを組むのが難しいという部分は確かにあります。
ただ、自営業者だからといって絶対に住宅ローンが組めないというわけではありません。
一般的な会社勤めをしている方と比べると、自営業者の方のハードルは上がるというだけの話です。
では、なぜ自営業者だと住宅ローンを組むのが難しくなってくるのでしょうか?
まず住宅ローンでは、基本的にかなりの額のお金を借り入れをすることになります。
当然、借り入れをしたお金というのは返済していかなければいけません。
そのときに重視されるのが安定した収入です。
安定した収入があるからこそ、安定した返済ができると考えられるのです。
例えば、一般的な会社勤めをしているサラリーマンであれば、毎月ほぼ決まったお給料を得られますし、ボーナスなどもあるでしょう。
もちろん、勤めている会社が倒産する可能性はあるものの、会社勤めの方だと基本的には安定した収入が見込めると判断されることになるのです。
しかしながら、自営業者は企業に雇われているわけではありません。
毎月得られる収入も違ってきますし、それこそ一時的なものであっても収入がゼロになってしまう可能性もあります。
これは自営業者の方に限らず誰にでも起こり得ることなのですが、自営業者の場合にはやはりその可能性が高いと考えられてしまうのです。
住宅ローンでは大きな金額を貸してもらうことになりますので、貸す側である金融機関もリスクは避けたいのです。
極端な言い方をすると、確実に貸したお金を返してくれる相手に貸したいと考えています。
そうなってくると他の働き方と比べたときに収入が得られなくなるリスクの高い自営業者というのは、難しくなってくるのです。
ただ、一時と比べると今は自営業者の方でも住宅ローンを組みやすくなっています。
というのも、働き方が多様化して自営業者の方が増えているのです。
自営業者の方にとってのハードルをぐっと下げた住宅ローンを用意している金融機関もありますので、自営業者だからといって絶望する必要はありません。
自営業者が住宅ローンを組むときに意識すべきポイント
一時よりは自営業者の方でも住宅ローンを組みやすくはなっているものの、やはり会社勤めのサラリーマンの方と比べたときにハードルが高いのは事実です。
だからこそ、自営業者の方は住宅ローンを組もうと思っているのであれば、いくつかのポイントを押さえておくようにしましょう。
頭金をできるだけ増やす
住宅ローンを組むとき、頭金をいくら用意するかという部分で悩む方は少なくありません。
頭金を少なめにして、残りを住宅ローンで長い期間をかけて返済していくという方もいるでしょう。もちろん、そういった形でもいいのですが、自営業者の方であれば頭金をできるだけ増やす方向で考えておくといいでしょう。
というのも、頭金を増やすことによって住宅ローンとして借り入れをする金額が減ります。
借り入れをする金額が減ることによって、金融機関も「これくらいなら安心して貸せるかな」という感じになってくるのです。要は、金融機関の恐れているリスクを軽くすることが住宅ローンの審査を通過する鍵となってくるわけです。
頭金をできるだけ増やすことによって、結果的に住宅ローンを組んだ後の返済も楽になります。
借り入れをする金額が少なくなりますので、毎月の住宅ローン返済の負担も必然的に軽くなります。
自営業者の方であれば、やはり常に収入に対する不安というのはあるかと思いますので、そういった部分を考えても頭金というのはできるだけ増やしておいたほうがいいです。
自営業者としての実績を作る
先でもお話ししたように、自営業者というのはやはり、いつどうなるかわからないという部分がリスクと見なされてしまいます。
だからこそ、自営業者としての実績を作るようにしましょう。
要は、黒字の状態で安定して続いているということを証明することができれば、金融機関の警戒も緩むわけです。
金融機関によって違ってくる部分もあるでしょうが、基本的に実績がないと自営業者の方は住宅ローンを組むのは難しいです。
それこそ自営業者としてスタートしたばかりという状態では、金融機関も判断のしようがありません。注意しておきましょう。
通常の銀行ローンで3期分、フラット35で1期分の決算報告書が必要になってきます。
住宅ローン以外の借り入れを完済するか減らしておく
自営業者の方に限らず、今現在住宅ローン以外の借り入れがあるという方も多いのではないでしょうか?それこそ自動車ローンといったものもあるでしょうし、一時的に借り入れをしていたカードローンの返済があるという方もいるかもしれません。
こういった借り入れというのは、完済するか借り入れしている金額を少しでも減らす努力をしましょう。
基本的に借り入れをしている情報というのは、信用情報機関を通じて共有されることになります。いろいろなところから借り入れをしており、その返済がたっぷり残っているとなってくると金融機関も「大丈夫なのか?」と不安になってしまいます。
実際に、すでにいろいろなところから借り入れをしている人に新たにお金を貸そうとは思わないでしょう。
それに住宅ローンの審査をおこなう上では、「返済比率」と呼ばれる指標が重視されることもあります。
「返済負担率」とも呼ばれるのですが、これが少なければ少ないほど望ましいのです。借り入れを完済したり、少しでも借入金額を少なくしていたりすれば、返済比率というのは少なくなります。
3期分の業績が見られる
収入を確認するためにサラリーマンの方は基本的に前年の源泉徴収票と納税証明書だけで大丈夫ですが、自営業者の方は基本的に直近3期分の確定申告書を提出する必要があります。(金融機関によっては2期分)
これはより長い期間安定して収入があるかどうかを見る為です。
この3期の間に赤字決算があるとかなり融資が厳しくなります。
経費の計上などで収入を抑えている自営業者の方も多いと思いますが、住宅の購入を検討している方は3期分きっちりと安定した収入がある事を銀行に示す必要がありますので、注意が必要です。
税金や年金などの未納を出さない
自営業者の方に限った話ではないのですが、税金や年金などの未納を出さないということも大切です。
というのも、税金や年金などで未納があると住宅ローンを組めなくなってしまうのです。
この点はどこの金融機関でも厳しく見ることになりますので、日頃から注意しておきましょう。
基本的に税金や年金などで未納があった場合、それは住宅ローンよりも優先されることになります。
つまり、住宅ローンが脅かされることになるのです。もし未納がすでにあるのであれば、未納がない状態を2年から3年作ることをまず考えていくようにしましょう。
自営業者向けの住宅ローンに注力している金融機関の利用も検討を
基本的にサラリーマンの方と比べて自営業者の方の住宅ローンの審査は厳しいですが、中には自営業者の方であっても審査に通りやすい金融機関もあります。
それが「フラット35」です。
TVCM等も行っているのでご存じの方も覆うと思います、全期間固定金利の住宅ローンで、各銀行が受付窓口となっております。
フラット35はパート・アルバイトの方や、勤続年数が1年未満の方であっても申し込み可能な申込の受け皿が広い住宅ローンですので、自営業者の方はフラット35を利用されるケースが多いです。
通常の銀行に相談してあまりいい返事が得られなかった場合は一度フラット35を検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
自営業者が住宅ローンを組むのは難しいという話は本当です。
ただ、それはあくまでも一般的な会社勤めのサラリーマンと比べると、という話であって、一時と比べると自営業者の方でも住宅ローンを組みやすくなっています。
私が今まで契約していたお客様にも、もちろん自営業者の方はたくさんいらっしゃいました。
ただ、自営業者だからこそ難しい部分がありますので、先ほどご紹介したポイントを押さえて、住宅ローンを組みやすい状態に持っていくようにしましょう。